次回のセミナー
第19回
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【日時】2025年11月7日(金)17:00~18:30
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【場所】岡山大学環境理工棟 1F 106号室 & Zoom 配信によるハイブリッド形式
※Zoomでご参加される方はZoom参加登録フォームから,11月7日(金)12:00までにお申し込みください. ミーティング情報は参加登録後に自動で配信されます.
※11月7日の夜は懇親会を開催予定です.懇親会に参加予定の方はGoogleフォームから,10月31日(金)12:00までにお申込みください. - 【講演者】德田 有矢(京都大学)
- 【講演題目】Gromov-Wasserstein最適輸送を用いた種を横断したトランスクリプトーム解析
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【講演要旨】
遺伝子の塩基配列としての相同性を調べることで、進化過程で生じた種間の遺伝子対応関係が算出できるが、特定の細胞種や細胞分化過程での遺伝子機能に基づく遺伝子対応関係を得ることは難しい。生物学実験を通して様々な細胞分化過程における重要遺伝子が同定されてきたが、モデル生物での知見を他の生物の知見に翻訳することができれば、先行するモデル生物についての研究を他の生物へ水平展開することが容易になると期待される。そのために、Gromov-Wasserstein最適輸送を用いてトランスクリプトームデータを種を横断して比較解析する手法Species-OTを開発した。バルクまたは一細胞RNA-seqデータの組を入力データとして、Species-OTは遺伝子制御関係を反映した遺伝子対応関係と入力データに基づく種間距離を出力する。二つ以上のデータに対しては、組毎の適用により、種間距離行列と系統樹に似た種間の階層関係を示す図を出力する。手法の妥当性検証として、ヒト・マウス・サルのある細胞分化過程から取得したバルクRNA-seqデータおよび、6種の哺乳類の多能性細胞から取得した一細胞RNA-seqデータを用いた。Species-OTを用いて、生物学的に既知または未知の遺伝子対応関係を算出することに成功するとともに、入力データに基づく種間の階層関係を示す図を得ることができた。本講演は、中村友紀氏、藤原浩平氏、今村公紀氏、長野眞大氏、斎藤通紀氏、井元佑介氏、平岡裕章氏との共同研究に基づく。
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